失ったもの、得たもの
 心の中の天秤。

  片方には 学歴、キャリア、実績、仕事、家族の幸せや笑顔、経済力、安定、全てがかけがえのないもの。大切なもの。 片方には人間の良心、倫理、信念、怒り....。ほとんどの人は家族の安定、将来、生活という事を考慮し、自分の信念、 倫理を捨てても家族の生活を選択し医療過誤、不祥事からは目をそむけ、保身する。仕方がないことだと思います。
 しかし、私と家族は敢えて、倫理、信念、良心に従いました。結果的に私は社会的な安定、30年間の長きに渡り今まで積み上げてきた全てを一瞬にして失いました。
  健康も害しました。左目は6ヶ月のうちに1.2〜0.07へ低下、その上、霞がかかりほぼ見えない状態。重度の自律神経失調症の為、職場近くに行けば嘔吐感が著明で、手が震える。終いには椎間板ヘルニアで救急搬送の始末。1年間の 病気休職。その間にも勤務先の病院からは有形無形の圧力がかかる。報道機関、関係者から聞き及ぶ信じがたい策略。
 精神的肉体的に既に限界を超えました。 しかし、全く悔いはありません。


私は子供に幾つかの教えを残しています。生意気なようですが

 1.幼少からは 強くて、賢くて、世のためになる人。
 2.保証人にはならない。
 3.困っている人に優しくする。
 4.どん底に陥れば必ず、大切なものが手に入る。
 5.いかなる時も良き方向に考えよ
 6.最後まで諦めるな。
 7.困っているときに力をくれる人こそ本当に大切にせよ。
 8.社会は白を黒。黒を白と言わなければならない時もある。そのような職、職場を選ぶな。
 9.力をつけよ。社会で正義を通すなら力がいる。
 10.常に相手の立場に立って物事を考えろ。
 11.家族の絆はかけがえのなもの。最高の愛。
                                          事あるごとに説いてきた教えです。

 小さな傷ついた4人家族です。資産も無く、病気に苛まれ苦しみ抜いた家族です。
 私は罪深い人間です。多くの人を傷つけ、多くの罪を犯しました。しかし、こんな私でも絶対に譲れない2つの強い思いが  あったのです

 家族を愛し、慈しむ思い

 患者を大切にする思い  どんなときでもこの2つの思いは常に私の心にありました。患者の苦しみは誰よりも解っていたからです。一番大切なもの、家族全員が神様に奪われようとしていたからです。

 母、妻、子が病に倒れたとき、私は神様にこう誓いました。『家族を助けてくれるのなら、私の命を変わりに差し上げよう。  そして、苦しんでいる患者さんには全力で職務をとおしてして尽力しよう。』

今まで神を憎み、信じなかった私は神にう誓いました。私自身に対しても誓いを立てました。

 今回のことで私は数年間、勤務先の状態に苛まれました。彼らには私の奥底などは全く解らなかったでしょう。私は悩み家族に相談し、公益通報を決めました。家族こそが最大の宝物であり、よりどころ。このかけがえのない家族を危険にさらす行為。対局には自分の信念、倫理観......。
 最後に私を支えたものは良心、真実、信念、そして家族の絆でした。

 私は社会的なものは全て失いました。しかし、かけがえのない大切なものを得ました。

 家族の絆、愛、慈しみ、優しさ、大切だとはわかっています。人々も口々にそう言うでしょう。でも漠然としたもの。しかし、私と家族が今まで体験した苦渋、そして今、その漠然としたものが明確に見えたとき、存在していると感じたとき、私はかけがえのないものを得た。そう確信しました。

 家族、親、友人、支援者、弁護士、報道機関、アムザの人々、患者さん、多くの人の助けに支えられ頑張れた。心からありがとう。本当にありがとう。
  これから私は病院に戻り(戻れないかな。)私をさげすむ目の中で、私をあざ笑う目の中で暗い場所に追いやられ10年以上も働き続けなければならない。不祥事を起こし、何喰わぬ顔で働く職員の足下で惨めな思いで働かなくてはならない。 でも、構わない。覚悟したこと。
  人間はほとんどの言動を権力、金、立場、都合により左右される。しかし、私はそう、なりたくない。他人からは自分が行ったことで自滅した愚かな人間とさげすまれるだろう。それで良い。
 私が人生を終えるとき、今この時を思い出すだろう。悔いなく人生を終えられる。心からそう思う。なぜなら、この経験でかけがえのないものを確実に得たから。どんなに強力な権力でさえも愛や慈しみの心には傷一つつけられない。
 私の子供は健やかに、そして大きく育つだろう。

 こんな馬鹿なお父さんでも、お前達に教えた事にはそむかなかったよ。偉い人にはならなくても良い。優しい良き人になって欲しい。そして世のため人の為になる人となれ。


   ゴメンナこんなお父さんで。かずちゃん、大ちゃん、いっちゃん。そして心からありがとう。